プロネクサス懸賞論文
第17回プロネクサス懸賞論文

資本市場の健全な発展に寄与することを目指し、2009年度から開始した「プロネクサス懸賞論文」を本年においても引き続き実施いたしました。このたび、受賞作品が決定いたしましたので、お知らせいたします。
「上場会社のディスクロージャー・IRをより効果的、効率的なものにするための研究および提案」というテーマに対して、部門Ⅰ(個人または2名)に8本、部門Ⅱ(大学生グループ)に5本、計13本の論文の応募があり、審査委員会にて厳正かつ多面的に検討を行い、部門Ⅰで佳作2本、部門Ⅱで優秀賞1本・佳作2本の論文を選定いたしました。

審査結果

部門Ⅰ
(個人
または2名)
佳 作  一橋大学大学院経営管理研究科経営分析プログラム1年
宍戸 健人
「株式非公開化における特別委員会答申の分析 ―買収主体、委員の専門性、買付PBRに焦点を当てて―」
佳 作  東京経済大学経営学部
荒井 陽太、猪崎 航史
「業績連動配当における政策運用実態の分析」
部門Ⅱ
(大学生
グループ)
優秀賞  一橋大学商学部 円谷昭一ゼミナール3年
(吉村 拓真、甘 伊娜、平島 駿太、眞弓 珠妃)
「『資本コストや株価を意識した経営』の開示実態とその改善案―PBRの分析に焦点を当てつつ―」

佳 作  獨協大学経済学部 松本守ゼミナール4年
(加藤 ももこ、北原 さくら、久保 史織、黒岩 央、寺田 佳乃、中村 海龍、森 天音、松井 真)
「統合報告書から得られる経営者の視覚的情報にはどのような意味があるのか?−経営者のナルシシズムと経営者業績予想の関係からの改善提言−」
佳 作  東洋大学経営学部 調勇二ゼミナール3年
(真木 菜那美、猪木 実里、齋藤 巧)
「日英米比較と投資家インタビューから探る日本企業の対話型IR改革」

受賞論文の概要

部門Ⅰ

部門Ⅰの1つ目の佳作は,宍戸健人氏(一橋大学大学院経営管理研究科経営分析プログラム1年)の「株式非公開化における特別委員会答申の分析−買収主体,委員の専門性,買付PBRに焦点を当てて−」であります。企業が株式を非公開化する場合,買収価格をめぐる利害関係者間の公正性を促進するため特別委員会が設置されます。そこで,本研究の目的は,特別委員会の答申内容が,買収の形態(ファンド・投資会社による買収,子会社化,元々の主要株主による完全子会社化,MBO)によって異なるのか否か,特別委員会委員の属性(事業会社出身,公認会計士・税理士,弁護士)が影響するか,企業のPBRが1倍未満か否かで異なるのかを検証し,特別委員会の有り方に関する提言をすることであります。


2つ目の佳作は,荒井陽太氏(東京経済大学経営学部経営学科3年)・猪崎航史氏(同2年)の「業績連動配当における政策運用実態の分析」であります。本研究の目的は,業績連動配当政策を採用しているように見える企業が実際に業績に連動する配当をしているのか否かを,企業属性(上場市場,業種,外国人投資家比率,時価総額,当期純利益の増減など)ごとに分析することであります。

部門Ⅱ

部門Ⅱの優秀賞は,吉村拓真氏(一橋大学商学部3年・円谷昭一ゼミナール)を代表とする「『資本コストや株価を意識した経営』の開示実態とその改善案−PBRの分析に焦点を当てつつ−」であります。日本では長らく,米国や欧州よりもPBRが1倍未満の企業が多く存在し,東証が「資本コストや株価を意識した経営」の実践を要請して,PBRが1倍未満の企業の減少を図ってきました。しかし,はたして各企業がこの要請を重く受け止め,方策をたてて実現しようとしているのか否かに疑問があることから,本研究の目的は,この問題を明確にすることであります。


部門Ⅱの1つめの佳作は,加藤ももこ氏(獨協大学経済学部4年・松本守ゼミナール)を代表とする「統合報告書から得られる経営者の視覚的情報にはどのような意味があるのか?−経営者のナルシシズムと経営者業績予想の関係からの改善提言−」であります。本研究の目的は,統合報告書などを対象に経営者が登場する写真に関する特徴から経営者のナルシシズムを推定し,それと経営者業績予想誤差(期初予想値−当期実績値)との関係を明らかにし,投資決定に資する情報としての経営者バイアスの分析方法を提案することであります。


部門Ⅱの2つめの佳作は,真木菜那美氏(東洋大学経営学部3年・調勇二ゼミナール)を代表とする「日米英比較と投資家インタビューから探る日本企業の対話型IR改革」であります。本研究の目的は,日本企業のIRは一方的な報告会の傾向が強く,量的な開示量は増加しつつも利用者のニーズにあった情報開示を促進する上で対話型IRがより重要となっていることに着目し,日本企業のIRの改善に資する政策の提言をすることであります。

授賞式の開催模様

2025年12月18日午前10時30分より、弊社において授賞式を開催し、部門Ⅰ・佳作の東京経済大学経営学部 荒井陽太氏、猪崎航史氏、部門Ⅱ・優秀賞の一橋大学商学部円谷昭一ゼミナール3年代表である吉村拓真氏、甘伊娜氏及び部門Ⅱ・佳作の獨協大学経済学部 松本守ゼミナール4年代表である加藤ももこ氏、北原さくら氏、並びに部門Ⅱ・佳作の東洋大学経営学部 調勇二ゼミナール3年代表である猪木実里氏、齋藤巧氏に、表彰状の授与などが行われました。

はじめに、弊社名誉会長 上野守生より挨拶があり、受賞者の方々に表彰状と懸賞金の目録がそれぞれ贈呈されました。

次いで、黒川行治審査委員長(慶應義塾大学名誉教授)から、受賞論文に関する講評がありました。


【受賞者】荒井陽太氏、猪崎航史氏

【受賞者】吉村拓真氏、甘伊娜氏

【受賞者】加藤ももこ氏、北原さくら氏

【受賞者】猪木実里氏、齋藤巧氏


写真後ろは弊社執行役員 高橋 義明、審査委員長 黒川 行治氏、弊社名誉会長 上野 守生、弊社代表取締役社長 上野 剛史、弊社ディスクロージャー企画業務推進部長 神戸 義裕


また、宍戸健人氏の授賞式は、同日午後1時より開催いたしました。

【受賞者】宍戸健人氏


審査委員

委員長 慶應義塾大学 名誉教授 黒川 行治
委 員 前会計教育研修機構 代表理事専務 新井 武広
委 員 早稲田大学商学学術院 教授 川村 義則
委 員 前早稲田大学大学院経営管理研究科 教授 小宮山 賢
委 員 株式会社バリュークリエイト パートナー 佐藤  明
委 員 青山学院大学大学院 教授 多賀谷 充
委 員 株式会社プロネクサス 名誉会長 上野 守生
    (敬称略)