基本的な考え方
当社は、株主価値の最大化と、株主や顧客から評価され永続的な発展と成長を続けることを目指しています。そして、経営を効率化し、経営責任を適切・公正に遂行するため、絶えず実効性の面から経営管理体制の見直しと改善に努めています。また、タイムリーかつ正確な経営情報の開示に努め、経営活動に対する監視・チェック機能の強化、透明性の向上、コンプライアンスおよびリスク管理の徹底を図っています。
コーポレートガバナンス・ガイドラインの制定
「コーポレートガバナンス・コード」の趣旨を踏まえ、株主等ステークホルダーに対してコーポレートガバナンスについての考え方や枠組みを示すとともに、当社役員および従業員の行動指針とすることで、コーポレートガバナンスのさらなる充実を図ることを目的に「プロネクサス コーポレートガバナンス・ガイドライン」を制定しました。
なお、同コードは3年に1度改訂を行っており、改訂の趣旨を反映し、本ガイドラインは随時見直しを行っております。
経営管理体制
当社は経営管理体制の一層の強化を図るべく、経営の意思決定機能と業務執行機能を分離し、執行役員制度を導入しております。なお、2023年4月1日現在の執行役員の総数は35名で、うち4名は取締役が兼務しております。
さらに、取締役会に対する十分な監視機能を発揮するため、取締役のうち3名を社外取締役とし、監査役4名のうち3名を社外監査役としています。
取締役会
取締役会は、株主に対する受託者責任を踏まえ、中長期的な企業価値向上を目指し、当社の経営に関わる重要事項の審議および意思決定ならびに会社の事業、経営全般に対する監督を行います。
取締役会は当社グループの事業に関する深い知見を備えるとともに、財務会計、リスク管理および法令遵守等に関する多様な知見・専門性を備えた、全体として適切なバランスの取れた構成としています。
監査役会
監査役および監査役会は、株主の負託を受けた独立の機関として、取締役の職務の執行を監査することにより、企業の健全で持続的な成長を確保し、社会的信頼に応える良質な企業統治体制を確立する責務を負っています。
監査役会は、その期待される役割・責務を実効的に果たすため、適切な経験・能力及び必要な財務・会計・法務に関する知識を有する者をバランス良く備え、特に財務・会計に関する十分な知見を有している者を1名以上含んだ構成としています。
中長期的な経営戦略等
当社は、取締役会にて中期経営計画および年度計画を定め、当社として達成すべき目標を明確化するとともに、各執行役員の所管する部門ごとに業績目標を明確化し、その進捗を執行役員会で定期的に報告させ、執行役員の業務執行を監督しています。
内部統制
当社は、「内部統制システムの基本方針」に基づき、全社的なコンプライアンスを推進するための担当組織、関連規則およびコンプライアンスマニュアルを定め、全社員への継続的な教育を行っています。また、「リスク管理規程」に基づき、全社的なリスク管理の統括・推進を行うとともに、各事業部門が適切なリスク管理を行う体制をとっています。
リスク・コンプライアンス管理
当社の全社リスク・コンプライアンス管理は、総務部およびコンプライアンス・品質管理部が活動を統括・推進しています。また、インサイダー取引防止教育およびコンプライアンス教育については年2回の定期研修およびe-ラーニングによる理解度確認テストを実施しています。
適切な情報開示と透明性の確保
当社は、「ディスクロージャーポリシー」および「IRポリシー」に基づき、投資判断に影響を及ぼすべき未公表の重要情報の管理の重要性を認識し、これを厳格に管理しています。また、外国人株主に対する平等性の観点から、決算短信、決算説明資料等、主要な開示資料の英語版を提供しています。また、「プロネクサス コーポレートガバナンス・ガイドライン」は、当社ウェブサイト上で公開しています。
役員報酬について
当社は、2021年2月15日開催の取締役会において、取締役の個人別の報酬等の内容にかかる決定方針を決議し、2022年5月13日開催の取締役会において改定しております。また、取締役会は、当事業年度にかかる取締役の個人別の報酬等について、報酬等の内容の決定方法および決定された報酬等の内容が取締役会で決議された決定方針と整合していることや、指名・報酬委員会からの答申が尊重されていることを確認しており、当該決定方針に沿うものであると判断しております。
取締役の個人別の報酬等の内容にかかる決定方針の内容の概要は次のとおりです。
- イ. 取締役の個人別の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針
取締役の個人別の報酬等に関しては、固定報酬と会社業績や各取締役の経営への貢献度に応じて支給する業績連動報酬から構成するものとし、固定報酬に関しては、各取締役の職責や役位に応じて支給する。 - ロ. 取締役の個人別の報酬等のうち、業績連動報酬等に係る業績指標の内容及び当該業績連動報酬等の額又は数の算定方法の決定に関する方針
業績連動報酬に関しては、定量評価および定性評価のそれぞれの基準によるものとする。定量評価の基準としては売上収益、営業利益、親会社の所有者に帰属する当期利益、ならびに経営指標として定める営業利益率および親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)の年度ごとの達成状況にて評価する。
一方、定性評価の基準となる各取締役の経営への貢献度については、期首に各取締役が設定した重点施策に対し、その達成状況を短期・中長期それぞれの視点から総合的に評価する。 - ハ. 上記イ.の報酬等の額、業績連動報酬等の額又は非金銭報酬等の額の取締役の個人別の報酬等の額に対する割合の決定に関する方針
業績連動報酬の額は、固定報酬の額の40%を上限とし、各取締役の職責や役位に応じて取締役ごとに設定する。なお、社外取締役については、業務執行から独立した立場であることを鑑み、固定報酬のみとする。 - ニ. 取締役に対し報酬等を与える時期又は条件の決定に関する方針
毎月現金で支給するものとする。 - ホ. 取締役の個人別の報酬等の内容についての決定の全部又は一部を取締役その他の第三者への委任に関する事項
取締役の個人別の報酬等の額については、株主総会にて決議された金額の範囲内で、代表取締役社長上野剛史氏に決定を一任するが、事前に「指名・報酬委員会」での審議を経ることにより、報酬等の額決定に係るプロセスの公正性・透明性を強化する。なお、当該一任された権限が適切に行使されるよう、取締役会による一任の決議は、毎年、おこなうものとする。
報酬等の総額(2023年3月期)
区分 | 支給員数(名) | 報酬等の総額(百万円) |
---|---|---|
取締役 | 9 | 232 |
(うち社外取締役) | (3) | (22) |
監査役 | 4 | 35 |
(うち社外監査役) | (3) | (20) |
合計 | 13 | 267 |
(うち社外役員) | (6) | (42) |
- (注)
-
- 1. 取締役の報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。
- 2. 業績連動報酬等にかかる定量評価の基準および2022年3月期の実績は、売上収益26,142百万円、営業利益2,483百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益1,763百万円、ならびに当社の重視する経営指標として定める営業利益率9.5%および親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)7.5%となっており、すべての指標につきまして、目標を達成いたしました。当該指標を評価の基準としている理由といたしましては、当社では企業価値の持続的な向上を図るためには収益力および資本効率の向上が重要と考えており、それらを当社の重視する経営指標として定めていることによるものであります。
- 3. 取締役の報酬限度額は、2004年6月29日開催の第60回定時株主総会において年額300百万円以内(ただし、使用人分給与は含まない。)と決議しております。当該株主総会終結時点の取締役の員数は12名です。
- 4. 監査役の報酬限度額は、2001年6月28日開催の第57回定時株主総会において年額50百万円以内と決議しております。当該株主総会終結時点の監査役の員数は4名です。
- 5. 取締役会は、代表取締役社長上野剛史氏に対し、株主総会にて決議された金額の範囲内における各取締役の固定報酬の額および社外取締役を除く各取締役の業績連動報酬等の額の決定を委任しております。委任した理由は、当社グループ全体の業績や事業環境を勘案しつつ、各取締役の担当する重点施策に対し、定量と定性の両面から評価をおこなうには、代表取締役社長が適していると判断したためであります。なお、委任された内容の決定にあたっては、事前に指名・報酬委員会がその妥当性について確認しております。
- 6. 業績連動報酬等の額につきましては、取締役の個人別の報酬等の内容にかかる決定方針にもとづき、上記2.による定量評価や各取締役の設定した重点施策の達成状況による定性評価をおこない、固定報酬額の0%から40%の範囲内で決定しております。
主な活動状況
取締役会および監査役会への出席状況(2023年3月期)
取締役会(10回開催) | 監査役会(12回開催) | |||
---|---|---|---|---|
出席回数 | 出席率 | 出席回数 | 出席率 | |
取締役 長妻 貴嗣 | 10回 | 100% | - | - |
取締役 清水 謙 | 10回 | 100% | - | - |
取締役 酒井 一郎 | 8回 | 80% | - | - |
監査役 須藤 修 | 10回 | 100% | 12回 | 100% |
監査役 忍田 卓也 | 10回 | 100% | 12回 | 100% |
監査役 津田 良洋 | 10回 | 100% | 12回 | 100% |
取締役会および監査役会における発言状況(2023年3月期)
- 取締役長妻貴嗣氏、取締役清水謙氏および取締役酒井一郎氏は、経営者としての豊富な経験と見識を生かし、経営全般に関する有意義な発言を積極的におこなっています。
- 監査役須藤修氏は、主に法令・定款等の遵守状況に関し、弁護士として専門的見地からの発言をおこなっています。
- 監査役忍田卓也氏は、主に企業再編に関する事項や海外事業に関し、弁護士としての専門的見地から発言をおこなっております。
- 監査役津田良洋氏は、主に公認会計士としての専門的見地から、特に財務・会計等に関して発言をおこなっております。