
1.立案の背景
当社は1930年に有価証券印刷の専業会社として創業し、昨年80周年を迎えました。この間、戦後の復興や高度経済成長、証券市場制度整備等を経て、1980年代以降は有価証券印刷専業から「ディスクロージャー・ビジネス」へと、事業領域を拡大してまいりました。2001年以降は、ディスクロージャーの電子化が当社の業態を大きく変化させ、システムサービスやWebサービスが事業拡大の重要な要素となっています。
当社はディスクロージャー実務支援業務を通して、お客様の成長を支援し、資本市場の活性化、ひいては経済、社会の発展に貢献することを不変の社会的使命としています。この社会的使命を遂行するため当社は、お客様のパートナーとして最新の開示実務ソリューションを提供し、お客様の適正な開示、業務効率の向上、開示リスクの軽減を追求してまいります。
会社法や金証法の施行など制度開示需要の一巡、上場会社数の減少や低価格志向、競争の激化等の要因により、当社は、2008年3月期以来4期にわたり減益が続いています。こうした状況を打破するため、定期開示書類のシェアアップ、新たなシステムサービスの開発、データベース事業の本体吸収、新工場稼働を核としたコストダウンの推進等を行ってきましたが、残念ながら減益状況を食い止めるには至っておりません。現状の打破には、さらなる成長戦略と収益力の強化が不可欠と考えます。

2.中期経営計画の基本的な戦略
本計画の基本コンセプトは、市場創造・開拓型ビジネス領域を拡大し、業績の回復と中長期的発展のための基盤を構築することにあります。
当社の事業基盤は、法制度で定められたディスクロージャーに関する実務支援サービスにあり、これまでの成長の大きな原動力でしたが、それは言い換えれば制度への依存という側面を持ちます。しかしながら今後のさらなる成長の原動力は、自ら市場を創造・開拓する領域の拡大にあると考えています。
この観点から、本計画において、第1の基本戦略を「システム」「Web」「データベース」の3つの成長ドライバーの強化としました。「システム」・「Web関連サービス」は、既存のディスクロージャー関連サービスの上に新たな需要を積み上げる役割を担うものであり、今後のさらなるニーズ拡大が見込まれています。一方「データベース」は異なるサービス領域を開拓するもので、新規事業の拡大という重要な経営課題の先兵役を担います。当社は、この3つの成長ドライバーを本計画の基本コンセプトを具現化するものと位置付け、中長期的発展のため重点強化を図ります。

3.第1の基本戦略:3つの成長ドライバーを重点強化
システムサービスについては、開示支援システムのラインナップ拡張、機能向上、サービス体制を拡充し、関連製品の拡販も含めた売上拡大を図るもので、その中核を3つのシステム、開示業務支援システム「プロネクサスワークス」、会計連携・開示支援システム「WORKS-i」、投資信託書類作成支援システム「FDS」が担います。
「Web」関連サービスについては、ディスクロージャー・IRの急速なWeb化に伴う顧客ニーズの拡大に対応する機能・操作性の向上と、顧客ニーズに即した提案力で、上場会社および投信分野の拡大を図ってまいります。
「データベース」関連サービスについては、サービスの差別性を核に、ラインナップの拡充、販売チャネルの拡大を推進します。4月には台北事務所も開設し、アジア圏へのマーケティングを開始しました。

4.目標売上高と成長ドライバーの寄与
本計画においては、2014年3月期の目標売上高を、2011年3月期比でプラス30億円の220億円としています。
成長ドライバー製品は、それぞれの市場ニーズと当社の重点強化戦略に基づき、2011年3月期の約20億円から40億円へと倍増を計画しています。成長ドライバー製品の売上増加はお客様とのつながりを一層強め、関連製品のシェアアップにも寄与します。この結果30億円の増収を達成できるものと考えています。
また、成長ドライバー製品は、すべて非印刷製品です。このため、成長ドライバーの拡大は、Web化の進展に当社の事業構造をより適合させていく効果をもたらします。

5.第2、第3の基本戦略
第2の基本戦略は、徹底した製造コスト削減の推進による収益力の向上です。
内製率の向上、製造プロセスの改善と革新、システム・購買コストの削減、経費の徹底抑制により、低コストオペレーションの基盤を構築し、3年間で原価率を3.2p引き下げる計画です。価格低下影響や販管費の増加は製造コストダウンでカバーし、成長ドライバーの拡販により13億円の営業増益を図ります。
第3の基本戦略は、中長期的発展の基盤となる組織・人財・マネジメント力の強化です。
当社事業の基盤であるコンプライアンス・情報セキュリティ体制の強化を推進するとともに、成長の源泉となる人財の育成、組織力の強化、財務構造の強化を図り、持続的成長のための強い経営基盤を構築します。

6.2014年3月期業績目標
売上高は、2011年3月期比+30億円の220億円、営業利益は、2011年3月期比+13億円の27億円としました。
本計画は、すでに2011年4月から実質スタートしています。当社は本計画の基本コンセプトと基本戦略に基づき、今後3ヵ年にわたり、全社を挙げて成長力強化と収益力強化に徹底して取り組んでまいります。

